製造の工程
製品によって、製造工程はさまざまですが、
例えばこの革トートバック場合、こんな感じです。
(モデル 160cm)
記事・革のカット
素材のカットから作業に入ります。
写真は手でカットしているものですが、
細かなパーツは型でカットする場合もあります。(写真右下)
この作業は、非常に大事な部分で、
「カットを制する者は、バッグを制す」
と言われるほどです。
カットの出来で、バッグ全体のフォルムの違いが出ます。
ここではm/m単位を争います。
革のスキの前の計測
本物の革は、通常の合成生地と違い厚みが
一定ではありません。
その牛の年齢やカットする場所にもより、
厚みや、さらに硬さももまちまちです。
手ひも部分は、厚めにとか、内ポケ上の革は
薄くとか・・・
マイクロメーターでひとつずつ計測しながらの作業です。
コバスキ
カット後の断面を均一にするため、0.1ミリ単位の
調整を行います。
あまり薄くすると切れてしまいますし、
パーツパーツにより、スキの厚みは全て違います。
微妙な調整が必要となります。
うちの職人は、たぶんこの時息を止めている?
と思われます。
コバ塗り
断面のケバダチなどを抑えて美しく見えるようにするための作業です。
革の色により何十色の中から選定します。
機械塗りもありますが、
今回は完全手塗りで行います。
ヌメ革のコバは、透明のニスを使用します。
部分により2回塗~3回塗とこだわります。
革からはみ出したりすると商品のグレードが
低くなるので慎重な工程です。
鋲打ち~パーツづくり
全てが手作業の地道な作業です。
型紙を元に穴の位置や、生地を張り合わせる位置を正確に決めます。
両面テープや補強に使うテープ類はすべてm/m単位で貼っています。
長くやっていると1m/mのずれが肉眼でわかります。
縫製
ここまでくれば半分は完成。
今までの作業の集大成です。いわば職人の腕の見せどころ。
写真のライターは、タバコを吸うためではなく、糸を焼いて止めるのに使います。
縫って止めて焼いて・・・・
一本ステッチをかけたら、必ず糸処理をしていきます。
仕上げ・検品・梱包
まずは全体の糸処理をします。
金具関係チェックし
全体フォルムチェック
などなど・・・・チェック!
一本一本、綿密に検品して、丁寧に梱包してお届けします。